お知らせ

福岡県広川町を含む筑後地域（福岡県南部）の伝統産業・久留米絣（くるめがすり）。他の伝統産業地域と同様に、市場の収縮と担い手不足に晒され続けてきました。2020年、広川町の旗振りで、繊維産業の活性化と移住定住の促進を複合的に展開し、久留米絣を中心とした繊維産地の未来ビジョンを策定。以降、その実現に向けた取り組み「ネイティブテキスタイル産地プロジェクト」を、広川町内外で進めています。

昨年より、ビジョンデザインのディレクターに、ido・飯田将平氏を招聘。今年度は「産地の色」をテーマに据えて、さまざまな視点で色に関わる専門家の手と目を通じて、 現代の産地における色の可能性を探ってきました。昨年11月には、広川町のゲストハウス「Orige」を拠点に、染色家、研究者、画家、編集者、デザイナーなどによる1週間の滞在制作を実施。地元の織元、染色家、素材生産者を交えて、土地に根ざす色を採取し、染色の実験・試作、産地を巡る取材の記録を通して、広川の色の発掘と可能性を導きました。この滞在制作の様子は、リ・パブリック社の雑誌・MOMENT Vol. 4でも掲載の予定（2024年・春）です。

滞在制作以降、生み出した「産地の色」を久留米絣の未来に落とし込むべく、久留米絣に携わる人たちとともに、染めと織りのさまざまな実験やノウハウ化を進めています。こうした取り組みの成果を共有し、広く知っていただくべく、このたび「産地の色- Colors of Kurume -」公開ラボ＆トークイベントを開催いたします。新たな「産地の色」の発見を通して、伝統産業と土地の関係性を見つめなおす契機とし、久留米絣を題材とした持続可能な繊維産地を議論します。会場、オンラインからのご参加をお待ちしています。

＜公開ラボ＞
◎日程：２０２４年３月１２日（火）１３：００～１７：００
◎会場：Orige倉庫 （福岡県八女郡広川町大字吉常３０−２; 駐車場はお隣のJA駐車場をご利用ください）
◎参加：現地参加のみ。オンライン配信は致しません。
※ 染色や織りの実験成果をご自由に見学いただけます。

＜トークイベント＞
◎日程：２０２４年３月１２日（火）１５：００～１７：００
◎会場：Orige倉庫／オンライン（ZOOM）
◎登壇者（オンラインにて登壇）：I/KATディレクター 飯田将平氏（ido）、MOMENT編集長 白井瞭氏（リ・パブリック）、染色家 金井志人氏（金井工芸）、久留米絣織元 他
◎現地参加：登録不要、自由に会場にお越しください。
◎オンライン参加：以下のURLから登録をお願いします。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSeQZs5ii3uLRx2ZeCNpVJf7e6BJank0QP0hubS6GKjYi5jTDQ/viewform?usp=sharing

写真：飯田 将平＋金井 志人

写真はイメージです（2023年11月の本プロジェクトで撮影）。