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UNAラボスタッフの裏側秘話シリーズ「画家・勝正光さんとの出会い」
町歩きガイドなら、勝正光さんが最適!と、別府を拠点に活躍するNPO法人BEPPU PROJECTさんにご紹介いただいたのは2020年10月。まずは歩いてみましょうと、勝さんの案内で別府の町を歩いた時の出来事です。
別府は、大分県に位置する、九州を代表する温泉地。町に温泉が点在し、昭和のレトロな建築物もたくさん残っています。2009年からは国際芸術祭「混浴温泉世界」や市民参加型の文化祭「ベップ・アート・マンス」も開催され、多くのアーティストが移り住みました。勝さんもその一人です。
見た目通りの優しい口調で、とても熱心に町を紹介してくださっていた勝さん。ふと、軒先に不思議なオブジェが飾られた路地の前で立ち止まりました。
そのオブジェは、路地にある温泉の管理者の方が、温泉を利用する方のために作ったもの。ですが実は、2009年に「混浴温泉世界」を開催に導いたと言っても過言ではない、そしてその後も多くのアーティストにインスピレーションを与えてきた重要な作品だというのです。
ちょうどそのお話を勝さんからお聞きしていたときに民家から男性が出てこられました。すみません、作品を見せていただいていましたと説明する勝さん。どうやら、作品を作った方の息子さんのようです。そこで衝撃的な事実が発覚。
作者の方は現在、体を壊しておられ、息子さんはこのオブジェをゆくゆく処分しようと思っていたというのです。それを聞いた勝さんは慌てて、この作品がとても大切な作品であること、もし処分されるなら引き取りたいと熱心に息子さんに説明しました。
最初は少し怪訝そうな顔をされていた息子さん。最後には、処分する場合は連絡すると勝さんと連絡先を交換されていました。
普通の町歩きではまず出会えない、別府アート史の歴史的瞬間に立ち会った私。勝さんの後ろでドキドキしていました。別府に10年暮らしてきた、しかもただ暮らすだけでなく地域に深く関わってきた勝さんだからこそ出会える風景を一緒に見せていただいた、そんな気持ちでした。
その後も、プログラム造成中や、販売を開始してからも、勝さんの町歩きに同行していて、いろんな貴重な場面を共有させていただきました。
勝さんが当時滞在していたレジデンス施設「清島アパート」を見学していたとき、どうして別府に住んでいるのかとの質問に熱心に答えておられた勝さん。ちょうどその場にいた観光客のお姉さんたちが一緒に話を聞いて、ほろりと涙を流されたり。
コロナ禍の中、いつもは賑わう商店街に人が一人もいない様子を見て、ショックのあまり、勝さんの言葉が出なくなってしまったり。
イギリス人のJさんがモニターに来てくださったとき。勝さんが別府で絵を描いていこうと決めるきっかけになったエピソードを、英語と日本語で一生懸命説明する勝さん。Jさんが、その話に胸をうたれて、感想を長々と熱心に話されたり。
一家4人で参加してくださったお客様。ひょんなことから、勝さんも今まで噂でしか聞いたことがなく、入ったことがなかったという建物を発見し、一緒に探検したこともありました。
そして私に、不思議なことがおこりました。勝さんの町の見方が少し私に乗り移り、私が今住んでいる福岡市の普通の住宅地までもが、今までと違って見えるようになったのです!
いつも通るこの家、不思議な形だけどなぜだろう、、。いつもここですれ違うおじさん、何をされているんだろう、、。今まで気にもとめなかった石碑、何が書いてあるんだろう、、。そんな視点で町を歩いていると、どんな路地も楽しくて仕方ありません。
ぜひ一度、勝さんとの町歩きを体験してみてください。別府の町を楽しめるだけでなく、自分の住む町のことも大好きになれること間違いなしです。(ツアー企画担当:桜井)
アーティストの視点で見る別府画家・勝正光さんと町歩き(2時間)https://unalabs.jp/tourism/gobp01/
TRAVEL UNA 特別編集号
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